誕生から50年。「超合金」ブランドが追求する、おもちゃの本質

BANDAI SPIRITS
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誕生から50年。 「超合金」ブランドが追求する、 おもちゃの本質

超合金
TAMASHII NATIONS

2024年12月2日

1974年2月、当時大人気だったロボットアニメ『マジンガーZ』の玩具(おもちゃ)として誕生した「超合金」。“マジンガーZは超合金Zで作られている”という劇中の設定から、その名前が付けられました。
それから50年。『マジンガーZ』の枠を超え広がった「超合金」は、今では“BANDAI SPIRITSがダイキャスト(主に亜鉛合金の成形品)を使用した玩具”の総称として使われるようになりました。「超合金」ブランドの本質は、「触って楽しい玩具である」こと。今回は、「超合金」ブランドの数々を世に送り出してきた企画・開発メンバーの想いをみなさんにお伝えします。

コレクターズ事業部 藤木 裕也(左) / 寺野 彰(右)

500種類を超える「超合金」

「超合金」ブランドはロボットの印象が強いかもしれません。しかし、開発サイドはこうあるべきという固定概念は極力持たず、「ダイキャストで作った玩具」をすべて「超合金」と捉え、幅広く展開をしています。誕生から50年という長い歳月の中で「超合金」として発売された商品は、500種類以上となっています。

「玩具」とは、触って楽しいもの

では、玩具とは何か。それは“触って楽しいもの”だと考えています。飾ったり見たりして楽しむのも一つの正解ですが、玩具の本質は、変形する、光る、音が鳴る……といったギミックがあり遊べること。

正直、玩具は生活必需品ではありません。それでも、お客さまが手にとってくださるのは、玩具が楽しく、生活に彩りを添えてくれるものだからです。「ロケットパンチが発射される」「変形させると翼が出てくる」などのギミックの楽しさをどこかに盛り込んでいることが、「超合金」が「超合金」であるゆえんです。

「超合金」ブランドがここまで“玩具であること”にこだわるのは、「あのアニメに登場したロボを実際に触ってみたい」という“あこがれ”を具現化すること、そのロボの魅力を最大化するギミックを考えることから始まったプロジェクトだからです。玩具であることが、「超合金」が支持され続ける何よりの理由だと私たちは考えています。

「おもしろそう!」が形になった異色のコラボ

商品開発で最も大切にしているのは、多くのお客さまに喜ばれ、楽しんでもらえること。長年のファンに愛される商品はもちろん、「超合金」に興味がなかった方にも届くような商品も企画しています。

たとえば、「超合金 ルービックキューブ」。あのルービックキューブが、突如ロボへと変形する商品です。さらに“硬いアイス”としてもお馴染みの「井村屋 あずきバー」とコラボした「超合金 あずきバーロボ」や、過去には、ハローキティが超合金ロボに乗り込んで大冒険するというコンセプトの「超合金 ハローキティ」も発売しました。

企画を進める上での判断基準は“おもしろいかどうか”。ルービックキューブやハローキティがロボに変形したらおもしろいのでは?あずきバーを、同じように硬くて冷たい超合金で作ったらおもしろそう!と、理屈よりも直感にもとづいて商品化を進めました。一方で、「自分とは違う属性の人も、これをおもしろいと思うのか?」と俯瞰して見ることも重要。2つの視点のバランスが、玩具としての楽しさにつながるのだと思います。

玩具には、遊びたくなる“補助線”を引く

ここまで一貫してお伝えしているように、「超合金」ブランドの本質は“玩具”。いくら企画がおもしろくても、実際に遊んでもらえなければ意味がありません。特に、あずきバーはそもそもがロボではないため、誰も遊び方を知らないという前提がありました。

そこで私たちは、独自に「井村一豆流赤搗氷河斬(いむらいっとうりゅうあずきひょうかざん)」という技名や、技を出すための動きなどを考案し、PVで披露しました。あずきバーロボで遊んでいるイメージを膨らませるための、“補助線”を引いたのです。

“玩具に違和感を持たせる”ことで補助線を引くこともあります。たとえば「CHOGOKIN ROBO 50」は、ロボへの変形の途中で本体の「超」の文字が横向きになることに違和感があります。これを縦に戻そうとすると、ロボの頭が出てくる仕掛け。ギミック一つひとつを楽しんでもらえるよう“無駄な一手”を発生させないのも、私たちの美学の一つです。

お客さまの期待を必ず超える

玩具は、あくまで人生を豊かにするためのもの。人生を豊かにするものには、いろいろな選択肢がありますよね。その中で、私たちがつくった玩具を選んでいただく必要があります。

だからこそ、いい意味でお客さまの期待を裏切りたい。かといってカッコつけても仕方ないので、ストレートに“自分たちが心からいい”と思った企画で勝負しています。“所有”できる楽しさがあり、モノを使った遊びの体験を提供できる点が、玩具の魅力。自分自身はもちろん、お客さまにも楽しんでいただける商品をつくり続けたいと思います。

これからも、想像を超える商品を

玩具とは、触って楽しいもの。この“楽しい”とは、人々の想定を超えることだと私たちは考えています。長く愛されている人気シリーズでは、過去作の焼き直しや予定調和ではなく、ファンの期待を遥かに超える最高傑作を。これから新たに始動していく企画では、「まさかあれが超合金で玩具になるとは!」という驚きをもたらすことが、私たちの今後の目標です。思ってもみなかった企画やギミックで、これからも“玩具で遊ぶこと”の根源的な楽しさを多くの方々に届けていきます。

つい30年ほど前まで、玩具は“子どものためのもの”でした。私たちは「子どもだけでなく、大人になってからも“玩具で遊ぶ時間”を楽しんでほしい」という思いから、商品開発に取り組んでいます。
BANDAI SPIRITSを代表するブランドとして、50年も愛され続ける「超合金」ブランド。単なる合金を使った玩具ではなく、“触って楽しい玩具”を追求する私たちの挑戦は、まだまだ続きます。

WHAT'S YOUR “SPIRITS” 仕事における「魂」

照れずに、斜に構えず、あきらめず全力で取り組むことです。お客さまの想定をいい意味で裏切るのが私たちの仕事ですが、その裏切り方はどストレートでいたいです。

コレクターズ事業部 寺野 彰

「楽しさ」があることです。自らも楽しんで商品を企画・開発し、お客さまの「体験による満足」と「所有による満足」の両方を満たせるような、楽しい時間を提供していきたいです。

コレクターズ事業部 藤木 裕也

所属部署・内容は取材当時(2024年9月)のものです。

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