ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk

ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者

期待を超える創造に挑む。
そのためには、情熱を持ってチャレンジし続けることはもちろん、異分野から学ぶ姿勢も欠かせません。
「匠×TAKUMI Cross Talk」は、異なる業界や部門、職種で活躍する「匠」の両者が語り合うことで新たな発見や発想、気づきを得る企画です。

2021年4月6日よりMBS/TBSドラマイズム枠にて放送スタートする『ガールガンレディ』。
女子高生がプラモデルの銃「ガールガン」を手に戦闘する“新時代の大人向け特撮ドラマ”という、これまでにない全く新しい設定の本作を指揮した瀧 悠輔監督と、商品開発担当のホビーディビジョン 國田 敬が、作品作りの経緯と仕事の取り組み方などについて語り合いました。
映像とプロダクト、二人の「匠」のアイデアや経験がかけ算となって生み出された唯一無二の世界とは――。

Profile

瀧 悠輔

瀧 悠輔 Yusuke Taki

Director/監督

バラエティ番組のAD、ドラマや映画の助監督を経て堤幸彦監督に従事。独立後、ドラマ、映画、MV、CMなど多岐にわたる作品の監督、演出を務める。主な作品に「嵐 Single 青空の下、キミのとなり」「嵐Album Japonism」(2015年)特典DVD映像、土曜ドラマ9「ナイルパーチの女子会」(2021)など。

國田 敬

國田 敬 Takashi Kunita

株式会社BANDAI SPIRITS
ホビーディビジョン クリエイション部

スポーツ用品メーカー、デザイン会社を経て2004年株式会社プレックスへ入社、戦隊ヒーローやヒロインの企画・デザインを担当。2019年よりBANDAI SPIRITSでプラモデルの商品開発を手掛ける。

プラモデルの銃で戦うドラマ『ガールガンレディ』とは

國田
女子高生達がプラモデルの銃を武器に“生き残りをかけたバトル”を行う、新時代の大人向け特撮ドラマ『ガールガンレディ』がとうとう放送となり、感無量の想いです。
プラモデルを手に入れた高校生が、真夜中の無人の学校というパラレルワールドに転送されて、夜な夜な戦いを繰り広げる。非常にキャッチーで、幅広い世代に楽しんでいただけるドラマです。女子高生役のキャストも、白石聖さん、石井杏奈さん、大原優乃さん、伊藤萌々香さん、出口夏希さんをはじめとした豪華女優陣17名が一斉集結し、1人1人が全く違う個性を持つ役どころが魅力ですね。
また、バトルといってもそれは作品の中のひとつの側面であって、もっといろいろと複雑な要素が絡まっています。一言では説明しきれない、見所が詰まった作品になっています。
國田
ドラマのキーアイテムであるプラモデルの銃「ガールガン」は、武器としてドラマの展開に関わるだけではなく、プラモデルであるいうところが密接にバトルやストーリーにリンクしていくところも魅力です。
撮影で使用している「ガールガン」もプロップモデルではなく、実際にお客さまが手に取る商品と同じプラモデルを使用しています。撮影の中で蹴り飛ばすシーンもありましたし、かなりハードに使われていたのですが、ほぼ破損することなくクランクアップを迎えることができ、ホッとしています。
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
各チームを指揮し、プラモデルと実写の姿で登場する「レディコマンダー」も物語の鍵を握る重要な役目を握っており、ぜひ注目して欲しいですね。
國田
BANDAI SPIRITSとしても、劇中で女子高生ヒロイン達が使用した「ガールガン」や「レディコマンダー」のキットをそのまま商品化していくので、作る楽しさと作品を合わせて楽しんでもらえたら嬉しいです。
ガールガンレディ


監督:瀧悠輔、平井淳史、関根淳
脚本:宮本武史、吉﨑崇二
原案:BANDAI SPIRITS
企画:ADKエモーションズ
制作:ロボット
製作:「ガールガンレディ」製作委員会・MBS/BSP

ガールガンレディ

ガールガンレディ

ガールガンレディ

学校で居場所が無かった、地味な女子・小春(白石聖)の、唯一の趣味はプラモデルを作ること。そしてある日、小春は学校帰りに立ち寄った不思議な骨董屋で、店長(濱田岳)から“人生を変える”というプラモデルを購入する。夢中で組み立てたその夜…、気づけば不思議なパラレルワールドに召喚されていて!? 夢か現実か分からないまま、脱出不能のサバイバルゲーム「ガールガンファイト」が幕を開ける―。

互いが培ってきた土壌を融合し、映像として発展させる

國田
そもそも『ガールガンレディ』は、2019年の新規事業創出プロジェクト「開拓者魂」のプロジェクトチームでプレゼンし、実現させたものです。オリジナルIP、番組と連動したプラモデルの訴求など、まさにBANDAI SPIRITSの目指すべき要素を具現化した内容で、発案者や私を含むチームメンバーの熱意も相当なものでした。2020年からは私がメインでこのプロジェクトの担当をしています。
私はもともと株式会社プレックスで子ども向けの戦隊ヒーローやヒロインなどのデザイナーを15年間しており、このような作品全体の統括は初めての挑戦です。わからないことも山積みでしたし、予算管理や社内外の調整にも前半戦は苦労しましたね…(笑)。
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
思い出深いのは、ロケに向かうため朝6時に出発場所に集合していたら、ガールガンが大量に入った袋を持った國田さんが来たこと(笑)。國田さんが多忙なことも知っていましたし、アシスタントさん的な方が来るのかな?と想定していたので、「わざわざ早朝の出発場所まで届けに来てくれたの?」と驚きました。
國田
社内外の関係者には多大なサポートをしてもらっていました。ただ現場の窓口を担っているのは私一人だったので、何から何までやらないといけなくて(笑)。
そこまで作品に責任を持って関わってくれているという思いが伝わってきましたね。
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
國田
悩んだのは、映像のテイストの部分です。『ガールガンレディ』は全く新しいジャンルの作品になるため、自分の中に経験としてあった特撮番組のイメージがそのまま当てはまらず、難しかったです。各方面に説明して回っているときも、イメージを共有できているのか不安もありました。
最初に企画の内容を聞いたとき、ここまで特殊なバトルものはさすがに初めてだったこともあり、ワクワクするような高揚感がありました。僕自身は普段は大人向けのドラマや映画の演出が中心で、だからこそ演出の話が来た認識もあったため、その路線でいいという思いはあったものの、大人が惹かれるドラマなのか、ティーン層もターゲットに入ってくるようなものなのか、どちらに寄せるべきかという葛藤がずっとありましたし、それらの要素をどう融合していこうか、かなり考えました。
國田
瀧監督とはかなりディスカッションしましたし、時には現場で撮影の様子を見ながら雑談もさせていただきました。僕は、どうしてもこれまでの経験もあって、明るくハッキリとした雰囲気の中で、かっこいい角度で止めて見せたくなってしまう。「日本のヒーローものは歌舞伎だ」という表現もありますが、歌舞伎は、止め絵でたっぷり名乗りの尺を取る。でもドラマは名乗りの止め絵を用いるとリアリズムに欠けてしまうため、自然な流れである方が共感性を持って見ることができる。瀧監督のお話を伺って、私としても納得感を持って臨むことができたのはよかったです。
ああ、話しましたね。『ガールガンレディ』はドラマなのだから、流れの中で戦いが始まっていく勢いが必要だし、あえて歌舞伎の表現にすることはないのでは、ということですね。僕はこれまで関わってきたドラマや映画の土壌があるので、劇場用映画を撮るクオリティのカメラとライトを使っています。そのタッチをもとに、登場人物もガールガンも、すべてを物語の延長線上として、自然になじむリアリティある世界を表現したかったという思いがあります。

ガールガンレディ 撮影シーン

ガールガンレディ 撮影シーン

現場で映像を見ながら、絵作りにおける肌感覚を合わせる

プラモデルとは?の追求が、表現に深みをもたらした

國田
作品のカギとなっているのはプラモデルの「ガールガン」です。これはBANDAI SPIRITSの技術をふんだんに入れ込んでいます。
というのも、プラモデルというと“作って飾る”という認識が一般的です。しかし、今回は作品内の銃撃戦で使われるため、ある程度の強度も必要ですし、可動ギミックも入れているので手に持ってある程度動かして遊んでいただききたい。かつ、それを放送日に合わせて商品化するのではなく、ドラマのクランクイン(2020年8月)に合わせて用意する必要があるため、開発期間はかなり前倒しし、かつ限られたものになってしまう…。しかも、完成品があれば良いのではなく、プラモデルを製作する場面もあるので、キャストの皆さんが作れる状態でなくてはいけない。それってもう最終に近い商品を用意するということでした。

プラモデルの製造拠点である静岡のバンダイホビーセンターには、かなりハードな条件を依頼することになりました。最初は、「3Dプリンターの試作ではダメなの?」「金型まで作るのは厳しい」と言われましたが、私としても「そこはもちろん理解しています。でも、撮影はこういう内容なのでこういうハードさがあって、丁寧に扱われるようなモノではないので、試作じゃダメなんです」と食い下がって、何度も足を運び、熱意を伝えて…というか、ほとんど泣きつく形でお願いしました(笑)。
本当にそうですよね。長い撮影に耐えられるものでないといけないですし、はじかれて床に落ちるといったシーンも実際ありますし。
國田
あとは、弾(カートリッジ)を装填したり、グリップをたたんで収納できたりといった要素も入れたい…など、かなりの要件がありましたが、全て実装してくれました。基本の「アタックガールガン」を「ブラストガールガン」「チェンジガールガン」に合体させることも可能ですし、レディコマンダーを搭乗させることもできます。わずかな期間でここまでの完成度に仕上げてくれた技術力には頭が下がりました。
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
そういった要素をストーリーに込めて、映像として具現化してくのが僕の役目なんですけど、ガールガンファイトなどの現実ではないシーンでも、台本ってト書きなんですよ。つまり「夜中、誰もいない学校に転送される」「変身する」「ガールガンを撃つ」と一言で書かれている。
そこにおいて、「ではガールガンからはどんな弾がどんな風に出てくるのか?」という答えは誰にもわからない状態で撮影がスタートします。なおかつ、この先ガールガンが進化したブラストガールガン、チェンジガールガンも出てきて、それらはどういう攻撃をするのか。また、それが人体に当たった時にどういう影響を及ぼすのか?
そこで、作品の世界観としてリンクさせる要素があればいいなと考え、國田さんに「プラモデルの原料って何ですか?」と聞いたら、「ペレットという小さな樹脂でできているんです」と教えてもらい、そこからヒントを得て、ペレットをイメージしてCGの演出を作り込んでいこうと考えました。
國田
瀧監督がプラモデルの生産工程まで考えを巡らせながら世界観を作ってくださった過程があって、作品に息が吹き込まれ、一つの揺るぎのない世界が出来上がったと感じました。
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
僕が持っている意見はお芝居の見え方の正しさ。プラモデルの見え方の正解はまた別のところにあって、そこに関しては國田さんの方が正しい意見を持たれているので、アドバイスしていただきました。ただ、銃の正しい使い方やかっこいい角度で見せるようにしようとすると、得てしてそういうものは人体のつくりでは無理がある動きだったりするんですよね(笑)。
ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
國田
漫画やアニメではそうなるけど、「人間でその角度キツくないですか」、と言われました(笑)。そこで僕も引き下がらずに「プラモデルやマンガ的表現で魅力的にするにはこの方が良いと思う」と説明して。キャストさんも戸惑いながらも挑戦して下さっていて、まさに役者だなと。
ドラマが好き、バトルが好き、キャストが好き、など色々な視聴者がいて、その中には國田さんの視点で見てくださる方もいるでしょうし、そんな意味ではものすごく面白いですよね。
國田
小さい頃からロボットアニメが好きで、戦隊ヒーローも好き、ゲームも好き。大人になってからはサバゲーをやっていて、バイクも好きだし、改造することも好き…と、多趣味だった自分の人生が、それらの集合体である『ガールガンレディ』に関わる中でふんだんに活かされました(笑)。
僕も、映画やドラマを見ることが好きでかなりの時間を費やしているのですが、それは趣味なのかと言われると半分仕事の部分もあって、趣味が仕事で、仕事が趣味、といった感じなので、わかりますよ。
  • アタックガールガン Ver.アルファタンゴ

    アタックガールガン
    Ver.アルファタンゴ
    3,080円(税10%込)
    4月10日発売
    対象年齢:15歳以上

  • アタックガールガン Ver.ブラボータンゴ

    アタックガールガン
    Ver.ブラボータンゴ
    3,080円(税10%込)
    4月10日発売
    対象年齢:15歳以上

  • アタックガールガン Ver.チャーリータンゴ

    アタックガールガン
    Ver.チャーリータンゴ
    3,080円(税10%込)
    4月10日発売
    対象年齢:15歳以上

  • アタックガールガン Ver.デルタタンゴ

    アタックガールガン
    Ver.デルタタンゴ
    3,080円(税10%込)
    4月10日発売
    対象年齢:15歳以上

ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk

ドラマの組み立てシーンや、バトルシーンに登場するキーアイテム『ガールガンレディ』プラモデルシリーズより、各チームが持つ「アタックガールガン」。アルファタンゴ、ブラボータンゴ、チャーリータンゴ、デルタタンゴの各チーム4つのバージョンを発売 ※初回限定カード付
グリップの底にカートリッジの装填や、付属のディスプレイ台座を使って劇中さながらのディスプレイが可能

  • レディコマンダーアリス

    レディコマンダーアリス
    3,960円(税10%込)
    5月発売予定
    対象年齢:15歳以上

  • レディコマンダービアンカ

    レディコマンダービアンカ
    3,960円(税10%込)
    5月発売予定
    対象年齢:15歳以上

  • レディコマンダーシャーロット

    レディコマンダーシャーロット
    3,960円(税10%込)
    6月発売予定
    対象年齢:15歳以上

  • レディコマンダーデイジー

    レディコマンダーデイジー
    3,960円(税10%込)
    6月発売予定
    対象年齢:15歳以上

ドラマ『ガールガンレディ』監督×プラモデル開発担当者 | 匠×TAKUMI Cross Talk
レディコマンダーシリーズ
劇中で各チームを指揮し、プラモデル/実写の姿で登場するレディコマンダーをプラモデルで発売

一発目の銃弾が撃ち込まれたら、それが合図。
複雑なストーリーから、きっと目が離せなくなる

國田
見所は本当にたくさんあって、引き込まれるストーリーはもちろん、バトルシーンは是非見てほしいです。一方で、珍しいシーンで言うとやはりプラモデルを実際に組み立てる場面で、そこにも注目してもらえると嬉しいですね。そういった場面を含め、今までにないドラマになっていると自信を持って言えるので、多くの方に見ていただきたいです。
番宣などで作品の説明を求められると、わかりやすく「女子高生が夜な夜な命を懸けたバトルをする話です」と表現するのですが、もっと複雑に色んな要素が絡み合っていて、のめり込んで見てもらえると思います。見所でいうと、1話なら主人公が否応なしにゲームに参加させられていくところで、一発目の銃弾が打ち込まれて以降は、まさに目が離せなくなるんじゃないかと思いますよ。